住まい手の声05 O邸

《そよ風》の家の住まい手のインタビュー記事です。

住まい手の声05 O邸  設計・施工 (有)木匠工務店

第5回目の今回は、神奈川県川崎市にお住まいのOさんのお宅でインタビューさせていただきました。
緩やかな丘の斜面に位置し、遮るものなく遠い横浜のビル群まで見渡すことができる場所で、ご夫婦と2人のお子様の4人で暮らしておられます。
2013年12月の竣工から約5年経つ家で、《そよ風》のある暮らしをどのように感じているのか、こちらのお宅を設計・施工された横浜市青葉区の木匠工務店さんと共にお話を伺いました。

外観
2階ベランダからの眺望

作り手選びのキーワード

最初に、この家を建てるまでのお話を伺いたいのですが、その前まではどのようなお住まいでしたか?
ご主人 この家を建てたのが5年前で、その前はアパートに住んでいました。
ここの土地は義父の土地だったんですけど、義父からここに家を建てないかという話をいただいて、それがきっかけで家づくりを考え始めました。
工務店やハウスメーカーはどのように探されていましたか?
ご主人 メーカーの見学会で現地案内をしている所があれば、とにかく行って見てみるという感じでした。大手メーカーの展示場に行ったり、カタログを見て探したりもしていましたね。
木匠工務店さんもその中で見つけられたのですか?
ご主人 そうですね。木匠工務店さんを知ったのは、たまたま車で交差点を止まった時に、「内覧会をします」という案内が大きく貼ってあったのを見て、話を聞きに行ったのがきっかけでした。
内覧会はいかがでしたか?
ご主人 熱心に家の特徴を教えてくださって、いいなと思いましたね。
土地の面積いっぱいに家を作るんじゃなくて、太陽の向きと風の通り方を考えて家の向きを決めて作っているという木匠さんのパッシブデザインの考え方を聞いて、そこまで考えて作っているんだと感心しました。
その説明の中で《そよ風》を知ったのですが、もともと空気集熱式ソーラーのことは知っていて、太陽の熱を家の中に取り入れられるというのが凄くいいなと思っていたので、自分の考え方と合っていました。
では、その内覧会が木匠工務店さんに決めたきっかけということですかね。
ご主人 予算などいろいろなことを考えて、その時はまだ決めていませんでしたが、「無垢の木の家」と「空気集熱」というキーワードで探すようになりました。
その後もいろいろな工務店さん、ハウスメーカーさんを見ていく中で、誰が作ってくれるのかが分かる家がいいという想いが出てきました。ただ家が出来て、ただそこに入るというのではなくて、家を作る過程でどういう人がどういう想いで作ってくれるのかが分かって、何か起こった時にすぐに来てくれる会社にお願いしたいと思い近くの工務店で建ててもらうことにしました。
何社かあったのですが、やっぱり《そよ風》の施工経験の多い木匠工務店さんにお願いした方が良いと思って決めました。
奥様 いろいろな家を見ていく中でも、やっぱり木匠さんの家がいいなと思いました。《そよ風》も内覧会で体験してみて、優しい暖かさが凄くいいなと思いましたね。
そういう想いで木匠工務店さんを選ばれたんですね。
温もりを感じる木の床
1階からロフトまでの吹き抜け

 

暮らしのコンセプト

設計を依頼される時は、どのような要望をされましたか?
ご主人 木の家ということと、《そよ風》を入れていただくということだけをお願いしました。
初めは、お風呂の壁が木だとカビが生えてしまうのではないかとか、北側の日の当たらない床は《そよ風》を入れてもやっぱり寒いのではないかという不安があったんですけど、建てて数年経つ家を木匠さんに見学させてもらって、それは心配ないということを確認できたので細かい要望は特にありませんでした。
奥様 良い家を作ってくれるだろうという信頼感があったので、全てお任せするというような気持ちが強かったです。
ご主人 家づくりに対する想いだけはきちんと伝えておかないといけないと思って、最初に紙に書いて木匠工務店さんに渡していました。
木匠工務店
菊池さん
どういう暮らしをしたいのかというコンセプトを書いた紙をいただいて、日々どんなことを考えて、どんな風に暮らしていきたいのかがすごく伝わりました。それがあったので迷うことなく設計できました。
その紙を見せていただけますか?

 

Oさんの暮らしのコンセプト
(原文まま)


元々人は自然の中で生きていました。
朝日を浴びて目を覚まし、風を感じ、暑い・暖かい・涼しい・寒いなど、
その時々で変化する気候や季節を
本能で感じながら過ごしていたはずです。

文明が、発達・発展する中で、いつしか自然とともに過ごすのではなく、
人工的に造られ、分けられた環境の中で過ごすことが、
当たり前になってきたように思います。

本来備わっている本能で感じとる身体のセンサーが乱れてきています。

暑いから冷房で冷やす。
寒いから暖房で温める。

その繰り返しで、大切な身体の恒常性が弱まってきています。

「暑いから」、「寒いから」と言ってすぐエアコンに手が伸びる。
体温調節機能は低下し、免疫機能も低下し、
風邪を引きやすい、アレルギー体質になりやすい・・・

そんな環境のなかで暮らしたいのではなく、
自然の木や太陽の温もり・匂い、風のささやきや、
目に見える色の移り変わりなど
五感を刺激されて生きていきたい。

それらを大切にできる暮らし、自然を感じられる家に住みたい。

動物の基本である、感じて動ける、動いて感じる、
そんな感動できる家に住みたい。

 

木匠工務店
安間さん
最初からこういうコンセプトがあっての家づくりのご相談でしたから、弊社としても共感しやすかったですね。
まさに、私たち環境創機の《そよ風》に対する想いともピッタリと合う考え方ですね。

 

木の壁の浴槽

 

木の家と《そよ風》

朝晩、冷え込むようになってきていますけど、冬場はこの家の中はどうですか?
ご主人 この家は裸足でいても大丈夫ですね。アパートに住んでいた時は裸足でいられないほど寒かったです。
奥様 アパートの時は足が冷えたので、家の中でモコモコのブーツみたいなのを履いていましたし、足元にも暖房が必要でしたね。
アパートはそれくらい冷え込んでいたわけですね。この家では暖房はどんな時に使いますか?
奥様 晴れた日の日中はほとんど使わないです。曇りが続いたりすると冷えるので、そういう時だけ使ってます。
日中は《そよ風》の取入運転で暖かいという感じですか。
奥様 そうですね。
ご主人 《そよ風》の制御盤で温度表示を見ることができるので、室内と室外の温度を気にして見るようになったのですが、記憶の中では室温が13℃より下回ったことはないです。アパートの時だと一桁の温度になることが多かったと思います。
お手洗いや洗面所に行く時に寒さを感じるということはありますか?
ご主人 多少はありますけど、リビングから(お手洗い・洗面所に)走って行って、走って戻ってくるというほどの寒さではないですね。
奥様 部屋を出た瞬間、ゾクゾクっとする程の寒さはないです。だから、子供たちのトイレトレーニングはすごくスムーズでした。トイレを嫌がる子は結構多いみたいですけど、うちの子はトイレまでが寒くないので割とすんなり行ってくれました。
ご主人 お風呂に入った後も、ちょっと寒さはありますけど、急いで拭いて、急いで着なきゃいけないほどの寒さではないですね。
奥様 娘が生まれたときはアパートにいたんですけど、娘をお風呂に入れた後は暖房を使っていても冷えた状態になるので、すごく急いで拭いていたのを覚えています。この家の中ではその冷えを感じないので、赤ちゃんにも優しい環境になっています。
ご主人 トイレと洗面所の床にある吹出口から暖かい空気が出ていて、それが効いているのだと思います。
なるほど。そういう場面でも《そよ風》の冬の働きを感じていただいているのですね。

 

ロフトに設置された《そよ風》機械室
広々としたロフト
夏の時期はいかがですか?
奥様 子供が小さくて熱中症になると困るので、昼間の暑い時間はさすがにエアコンを使いますけど、夜から朝10時くらいまでは家の中が涼しいので、エアコンは使わずに過ごしています。
夏の夜間は《そよ風》の涼風取入運転によって、家の中に涼しい風が送られています。
ご主人 家に帰って来たときのムッとする感じは、アパートに住んでいた時より少ないですね。
奥様 不快だと思う程、ジメジメすることはあまりないですね。
この家ではお湯採りもされていますよね。ガス代はどうですか?
奥様 お湯採りをしてない時期は月5,000円くらい掛かるんですけど、夏場のお湯採りしている時は月2,000円ぐらいまで安くなるので全然違います。
だいぶ違いますね。お湯採りの効果が表れていますね。
最初に空気集熱式ソーラーを知った時の期待感と比べて、《そよ風》はいかがですか?
ご主人 入れて良かったなという気持ちが強いです。
無垢の木と太陽の熱は凄く相性が良いと思っていています。
普段当たり前のように暖かさや温もりを感じるのは、《そよ風》が木の良さを引き出してくれているからだと思います。そういう点では期待以上です。
夏と冬それぞれの良さを感じられる良いものだと思いますね。
ありがとうございます。木の家との相性の良さまで実感していただいているのですね。

 

住まい手からのメッセージ

では最後に、これから家を建てる方に向けてメッセージをいただけますか?
奥様 この家には自然な温もりがあって、体に優しいというか、心に優しいというか、そういう感覚があります。人工的な暖房、冷房を多く使うよりは、小さい子供の体にも良いんじゃないかと思っています。お陰様で元気に育ってます。
ご主人 環境の影響を受けやすい小さい子供にとっては、何気なく過ごす家の中に自然の良さが取り込まれていることは凄く良いことだと思います。
私たちが大人になって、自分が育った家がどういう家だったのかを振り返るように、子供たちが大人になった時にこの家で良かったと思ってもらえるような、そんな家づくりができると良いですよね。
お子さんへの想いも強い家づくりだったんですね。今日はたくさんのお話ありがとうございました。
ご協力いただいたOさんご家族

インタビューを終えて

Oさんご夫妻のお話を伺って、想いの見える家づくりを大切にされたことを感じました。

記念にご主人が作成されたという、家づくりを記録した冊子を見せていただきました。
そこには、家づくりの工程のひとつひとつの写真や、木匠工務店さんのコメント、Oさんの想いが綴られていました。
住まい手の想いを作り手が理解し、作り手の想いが住まい手にきちんと伝わっていることがこの冊子に表れているように思いました。

また、Oさんご夫妻のお子様への想いも、インタビュー中の言葉の中でたくさん感じることができました。
《そよ風》によって、子供を育てる上でも良い環境が生み出されているという視点は、環境創機のスタッフにとっても良い学びとなりました。

家づくりを記録した冊子