住まい手の声06 愛知県春日井市 M邸

《そよ風》の家の住まい手のインタビュー記事です。

住まい手の声06 M邸     設計 徳田英和設計事務所  施工 (株)和工務店

今回は、愛知県春日井市にお住まいのMさんのお宅でインタビューさせていただきました。

この建物は、「高効率の設備だけに頼った暮らしから、自然エネルギーを取り入れた暮らしへ。」というテーマで、名古屋市の和工務店さんのモデルハウスとして作られました。
電気やガスなどの設備機器によって行われることが一般的になっている室内の温熱環境のコントロールを、家の性能を高め、かつ自然エネルギーを利用することで補う“パッシブデザイン”という考え方をもとに設計されています。
「省エネ」、「快適」、「健康」を軸としたこの家に、《そよ風》が採用されています。

2014年からご夫婦と2人のお子様の4人で暮らしておられるMさんご家族が、《そよ風》のあるパッシブデザインの暮らしをどのように感じているのか、こちらのお宅を施工された和工務店の夏目さんと一緒にお話を伺いました。

外観
屋根には《そよ風》集熱ガラスと太陽光発電パネル

 

求めたのは太陽熱を利用できる家

この家に住む前まではどんな家に住んでいらっしゃったんですか?
ご主人 築25年くらいの一戸建てを借りて住んでいました。
年数が経った家だったんですね。
ご主人 そうですね。夏は暑くて、冬は寒い家でした。LDKが繋がっている間取りで、大きいエアコンやガスストーブを使っていたので光熱費がかかっていました。結露も多かったですね。
奥様 お風呂の近くの部屋や日の当たらない寒い部屋の収納は、湿気ってカビが生えていました。
今の家に引っ越すことになったきっかけは何だったんですか?
ご主人 私の転職です。今の職場に通うことが決まって、家探しを始めました。
当時は、妻が在宅で仕事をしていたので、家が快適なのが一番だなと思っていたんです。
なので、冬場でも日当たりが良くて暖かい立地が良いというのに加えて、太陽熱を利用するソーラーシステムがある家が良いなと考えながら家を探す中で、この家を見つけました。
奥様 家探しを始めた頃には既にこの家は完成していたんですが、出来上がっていく様子を書いたブログを和工務店さんがHPで公開していたので、それを見ていましたね。
和工務店さんを知ったきっかけは、この家についての和工務店さんのブログだったんですね。
ご主人 そうですね。
この家に住めないかなと思い、和工務店さんと連絡を取り始めて、夏目さんに出会いました。《そよ風》についてもいろいろ説明を聞かせて貰いましたよ。
説明を受けて、《そよ風》への期待感はどうでしたか?
ご主人 快適な家がいいと思っていたので、期待は大きかったですね。

 

光と風を取り入れる全開きの大きな窓
日当たりのいい明るい浴室・洗面所

 

気持ちよさのポイントは空気の質にあり

今年の1月、愛知県は最低気温が0℃前後、最高気温が10℃前後でしたよね。家の中の温度はどうでしたか。
奥様 朝の寒い時間帯だと、15℃くらいですね。朝は少しエアコンを使って家の中を温めます。
ご主人 それと寝る前にも寝室を温めるためにエアコンを使いますね。
和工務店
夏目さん
HP上にも載せているんですけど、例えば、冬の夜、就寝前に室温20℃で暖房を止めたとすると、朝方になっても室温は16℃くらいに保てています。

(和工務店HP掲載ページはこちら)

そうなんですね。朝でも寒すぎるという感じではなさそうですね。エアコンを使うのは朝と夜だけですか?
奥様 太陽が出て晴れている時は、《そよ風》が動いていて日中も暖かいですね。切替床吹出口を使って、暖かい空気を床下ではなく、直接室内に取り込むことが多いです。
ご主人 暖気を床下に入れる前に室内に取り入れると、床下に蓄熱するよりもすぐにLDKを暖かくできますね。
和工務店
夏目さん
最近の家は、昔の家と比べて、断熱性能も気密性能も高くなったので、《そよ風》が室内に取り入れた空気が外に逃げにくくなり、得られる効果(暖かさ)が大きくなりました。
LDKの扉を閉めればLDKを十分暖められますし、開けておけば2階まで暖気を送ることもできるということを考えた設計にしています。
ご主人 洗濯物を階段で干すことがあるんですが、LDKから出た暖かい空気が2階に上がっていくので、冬でも良く乾きます。
一般的には、室内干しをすると洗濯物の生乾きの匂いが気になるという声がありますが、どうですか?
奥様 室内干し特有の生乾きの匂いは全然しないです。
ご主人 家の中はどちらかというと乾燥傾向にあると思うので、洗濯物が乾かないということはないですね。
冬場は乾燥した外気を温めて室内に取入れるので、やはり家の中の湿度は少し下がってしまうのですが、洗濯物の室内干しや、花や観葉植物を飾るなどして、室内を加湿していただくと良いですね。

 

空気を送る方向(床下か室内か)を切り替える切替床吹出口
和工務店HPで掲載されている温度データ

 

夏はいかがですか?
奥様 夏は基本的に日中も夜も窓を開けて過ごしています。風を入れて涼を取れるので、すぐにエアコンを点けるというわけではないです。
この家は、すごく風の通りが良い設計になっていますよね。
奥様 家を留守にして閉め切った日でも、以前の家みたいに熱気のこもった「むわっ」とした暑さがなく、玄関に入った時にヒヤッとした空気を感じますね。
人がいない時でも、《そよ風》が家の中の空気を入れ替えているからですね。
お客さんが来られた時の反応はどうですか?
奥様 よく空気が気持ちいいねと言っていただきます。
お客さんを呼ぶ時はダイニングに並んで座ってもらうんですけど、キッチンと目線の高さが合っているので、話をしながら料理を作ってすぐに出せるのも気に入ってもらっています。
ご主人 普段、子供たちもこのLDKにいるので、家族4人で過ごすことが多いです。
ご家族もお客様も、みんなが気に入る空間ですね。

 

目線の高さが合うダイニングとキッチン

パッシブデザイン×《そよ風》の省エネの実感

光熱費は、以前の住まいと比べてどうですか?
奥様 断然少ないですね。少なすぎて他の方と光熱費の話ができないくらいです。
冬も夏もそんなにエアコンは使わないですし、テレビも置いていません。他の家電も必要以上に使わないようにしています。
ご主人 取り組んでいる1985アクション(※)のアクションナビで見ても、使用している電気は4人家族の標準家庭より少ないです。
1985アクションのサイトのコメントを見ると、年間の使用電気量は標準家庭よりも49%少ないですね。

太陽光発電の効果もあると思いますが、そもそも使用する電気量が少ないんですね。

 

※1985アクション・・・家庭でのエネルギー消費量を賢く減らして、現在の約半分、ちょうど1985年当時のレベルにしようというアクション。詳細はこちらから。

 

1985アクションナビによる近隣都市の4人家族の標準家庭とMさん宅(黄色)のエネルギー消費量の比較
Mさん宅について、Forward to 1985からのコメント

 

夏はお湯採りもされていますよね。ガス代はいかがですか?
奥様 去年の8月分のガスの請求金額が1,300円くらいですね。お湯採りのおかげで給湯につかうガス代がだいぶ違うと思います。
そよカルクでM様のお宅の最近(5月中旬)のデータを見てみると、天気の良い日で、貯湯タンクのお湯の温度は55℃まで上がっています。
和工務店
夏目さん
お湯採り動作をしていない夜間でも40℃以上を保っていますね。例えば、60℃のお湯を使いたい時に、冷たい状態から水を温めるよりも、ある程度温まった状態から温める方が使用するガスは少なく済みます。
ご主人 なので、夏だけではなくて年中お湯採りするようにしています。
冬場でも《そよ風》の春秋モードでお湯採りをするようにしているということですね。
ご主人 はい。お風呂に入れるというほどの温度にはならないですが、手を洗ったりするのでも冷たい水を使うよりはいいですね。
パッシブデザインと《そよ風》が省エネにも貢献していますね。
そよカルクで見るMさん宅の5月某日の温度グラフ。ピンクが貯湯タンクの温度

 

住まい手からのメッセージ

最後に、これから家づくりを始める方たちに向けて、メッセージをいただけますか?
ご主人 やっぱり断熱性能の高い家が良いと思います。そして、《そよ風》のように自然エネルギーを積極的に利用できるシステムがあれば、光熱費を気にしなくてもすむ生活ができるんじゃないかと思います。他の人にもそういう家づくりを勧めたいですね。
家の性能と自然のエネルギーから暮らしやすさを得る、まさにパッシブデザインの家ですね。奥様はいかがでしょうか。
奥様 家族それぞれの要望を全て盛り込もうとすると、結局あまり使われない不要な部分ができてしまうと思います。なので、家族みんなの100%を目指すのではなくて、家族の生活として大事にしたいことを主軸に、みんなで使う場所が快適になっているようにすると良いと思いますね。
子供が大きくなって家を出た後の子供部屋の使い方とか、未来のことも考えながら、納得いくカタチを見つけるといいのではないかと思います。
この家のように家族が自然と集まる心地いい場所ができると良いですよね。本日はありがとうございました。

インタビューを終えて

Mさんご家族は、パッシブデザインの家の心地良さ、省エネ効果にとても満足されているようでした。

ご主人が「今後、家を建てる機会があったらこうしたい!」と理想の家のお話をされる様子からも、エネルギー消費量を抑えながら心地良く暮らすことに意義を感じていることが伝わってきました。

 

インタビューを通して、「高効率の設備だけに頼った暮らしから、自然エネルギーを取り入れた暮らしへ。」という、和工務店さんが家づくりに込めたテーマが、住む人に確かに伝わって、暮らしに体現されていることが感じられました。

そのテーマに《そよ風》も貢献できているようで、作り手冥利に尽きるお話が聞けたインタビューになりました。

ご協力いただいたMさんご夫妻とのインタビューの様子