わらしべの里共同保育所の見学会でのお話

7月6日、土曜日。
埼玉県熊谷市にある「わらしべの里共同保育所」で行われた見学会に参加しました。

わらしべの里共同保育所には、0歳からの保育園と12歳までの学童があり、子供たちの個性とそれぞれの成長のペースを尊重されている施設です。

今回の見学会は、わらしべの里にお子さんを預けられる保護者さん向けの見学会ですが、アトリエフルカワ一級建築士事務所の古川さん、社会福祉法人わらしべ会の長谷川理事長のご厚意で、それ以外の一般に向けても行なっていただけることになりました。

アトリエフルカワ一級建築士事務所古川さん(左)と社会福祉法人わらしべ会長谷川理事長(右)

長谷川理事長は、わらしべの里共同保育所を建てる時に、あることに拘ったそうです。
それは、コンクリートではなく”木”でつくるということ。
コンクリートで建ててしまうとそこは”施設”になってしまうという懸念があり、そうではなくて、お家と同じように自然に生きられる場所、子供たちが自然に生きて自然に成長できる場所を求めていたそうです。

そんな時に本屋で出会ったのが1冊の本、「木の家に住みたくなったら」。
この本が、古川さんに設計を依頼するきっかけになったそうです。

古川さんは、長谷川理事長の、子供ひとりひとりの個性を大事にする理念に共感し、同じく1本1本に個性のある無垢の木材で建てることに決めたそうです。
そして、このわらしべの里共同保育所の設計の中で、環境創機の”そよ換気“も採用していただきました。
 

この日は、優しくて涼しい風が建物内に入って来てとても気持ちのいい日でしたが、冬場の寒い時期、室内の大きな空間はやはり寒いのでは?と思い、長谷川理事長にお話を聞くと、子供たちは冬場でもすごく元気に走り回っているそうです。
それは、そよ換気のおかげで床がほんのり暖かいからなのだとのこと。
「子供にとって足元の温度が重要で、冷たすぎても温めすぎても良くないんです。そよ換気が作り出す床の温もりが子供にとってとても良いんです。」と、嬉しいお話も聞くことができました。

 
また、長谷川理事長は、子供の成長と温度環境の関係についてもお話してくださいました。
人間には恒常性という温度変化に対応する力があり、その力は子供のころに暑さや寒さに触れることで育っていくようです。恒常性を鍛えることで、汗をかいて体の熱を逃がしたり、緑色の鼻水を出して体内の悪い要素を外に出すことができるそうです。
それとは反対に、小さいときから空調などで一定温度に保たれた部屋で過ごした子供は、大きくなってから暑い日に汗をかけなかったり、鼻水などから体内にある毒素を出せずに溜め込んでしまうこともあるというお話でした。

見学会の様子。テレビ局の方も取材に来ていました。

 
人が健康でいるためには、外の環境に対応する力は必要です。その力は、外の環境から影響を受けやすい子供の時から育てることが重要であることを、わらしべの里共同保育所の見学会から学ぶことができました。

建築に携わる者として、住む人たちの安全、特に子供たちが育つ上での安心安全な環境を考えていきたいですね。

  

迫 太陽