OMソーラー、MS型ハンドリングの制御盤交換の依頼がありました。
MS型ハンドリングは、弊社が開発、製造した製品では無いため、これまで、修理の対象外でしたが、今回は、「制御盤が故障しているのに修理する手段が無い」とのことで、「なんとかならないか」と相談がありました。
こちらで調査検討した結果、制御盤及びダンパーモーターは交換する必要があるが、ファンモーターや、温度センサーなどは、配線のコネクタの形状を変更すれば、そのまま使用可能であると判断し、今回の依頼を受けることにしました。
こちらがMS型ハンドリングの全体写真です。出口側が丸筒ダンパーを2つ使用して流路の切り替えを行っているところがT型ハンドリングと大きく異なるところです。
こちらは、MS型ハンドリングの制御盤です。基本的な機能は同じですが、配線方法に違いがあり、その解消がうまくできるかどうかが、今回の交換対応の肝になる箇所でした。
早朝9時に現場入りし、状況を確認後、交換工事をスタートしました。
最初に、ファンモーターの配線を繋ぎ変えます。配線を伸ばし、コネクターをTC-70用に繋ぎ変えてテストすると、うまく回転することを確かめました。
次に、ダンパーモーターを交換しました。これまでのダンパーモーターは、AC/DC24Vで動作するものでしたが、TC-70は、AC100Vで動作するので使えません。同形状で、AC100Vで作動するタイプに差し替えました。
次に、温度センサーのコネクターを交換します。MS型ハンドリングに使用している温度センサーはTC-70で使用しているものと同じ製品であることは事前調査で判明していました。
なので、コネクタをTC-70用に交換するだけで、済みました。
今回、最も大変だったのは、コントロールユニットのある1階リビングとハンドリング本体がある小屋裏に、配線を渡す必要があったことでした。
貯湯ケーブルと、湯温センサーケーブルは、MS型ハンドリングは、1階リビング側に配線されていますが、TC-70では、小屋裏に配線しなければなりません。
立ち下がりダクトの配管スペースを通じて、小屋裏から2本ケーブルを下ろして、リビング側の配線を接続しなおす処理が必要だったのですが、なかなかうまくケーブルをキャッチすることができませんでした。
最後は、1階と2階の天井ふところに人が入り込んで上から垂らしたケーブルをキャッチし、その後は無事に、リビングのコントロールユニットの場所までケーブルの先端を持ってくることができました。
コントロールユニットの場所で、それぞれの配線の接続をやりなおしました。
一方小屋裏では、パワーユニットの取り付け及び、配線コネクタの接続・交換作業を行いました。
排気側のダンパーモーターは、1つのコネクタで、2つのダンパーモーターを同時に動かす必要があり、ケーブル内の電線を並列に接続しています。
パワーユニットを取り付けし、コネクタを差し込んでいきます。
全部差し込み終わり、テスト運転。無事に動作しました。
温度も正常に表示され、一安心です。
その後、ファン、ダンパーモーターの動作チェック、貯湯の動作チェックを行い、無事作業が完了しました。
最後に、新しい制御盤について、操作方法についてお施主様に説明しました。お施主様からも大変喜んでいただくことができました。
これまでMS型ハンドリングは弊社で対応できる修理・交換部品提供の対象外として、依頼があっても断らざるを得ず、大変残念に思っていましたが、今回の修理対応によって、制御盤の故障については対応可能になりました。
ファンモーターや温度センサーについては、コネクタを変更するだけで済むことも確認でき、ほっとしています。
今回はうまくいきましたが、現場の状況によっては簡単にはいかないこともわかりました。次回以降、MS型ハンドリングの修理交換を受け付けるにあたっては、事前ヒアリングなどを十分する必要がありそうです。
お知らせ
環境創機では、古いOMソーラーのハンドリングの修理を行っております。
製品の交換品の支給の他、出張修理も承っております。
なお、環境創機に修理を依頼する場合には、弊社の判断と責任において、修理をさせていただくことをご了承ください。
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