OMソーラー T型ハンドリングファンボックスの交換

OMソーラー T型ハンドリング ファンボックスの交換工事の依頼をいただきました。

お施主様によると、「施工した工務店が倒産して、対応をしてもらうことができず、困っていた」とのことでした。

今回は、現場が会社から車で30分程で行ける場所にあり、事前に下見ができたことは幸いでした。
これが、県外など遠方になると、事前に下見ができず、ぶっつけ本番になります。そうした場合、「スマホで写メを撮って送ってください」というお願いを対応していただくのが常ですが、それでも、確認したいところが写真に写っていないケースがままあり、想像で補う他なく、現場を実際見てみるまで、いつもドキドキしています。

今回はそうした心配が無く良かったのですが、反面良かったのは下見ができたことぐらいで、実際工事をすることを考えたら「これは大変だな・・・」と思わざるを得ませんでした。

今回の現場は約25年前に施工したフォルクスハウスです。当時は施工時にハンドリングのメンテナンスをすることを考慮していないことが多く、むしろ、音対策、熱対策として、できるだけ狭いスペースに囲ってしまい、音や熱が外部に漏れないことが優先されていました。

かろうじて小さな点検口はついていたものの、交換工事ができるサイズではなく、そのままでは何もできない状況でした。

「壁を外すしかない」
下見の段階で、今回の大工工事を請け負ってくれたエコビルドさんとも同じ結論に達していました。


というわけで、実際に工事当日に、最初に行ったのは壁を外す作業です。

フォルクスハウスは、当時、「木造打ちっぱなし」というコンセプトで、内装の仕上げを行わないまま暮らすという、思い切った仕様の家です。
今回は、それが幸いでした。これが、壁紙を張るなど、何かで仕上げていると、工事の後が醜く残ってしまうのですが、フォルクスハウスは、内装を仕上げていないので、とりあえず壁を外しても、後がほとんど目立たないのです。

そうは言っても、なるべく跡が目立たないように、まずは壁を外していきます。


ハンドリングの両側の壁の一部を外して、ようやく全体の構造が見えてきました。
ダクトや配管、配線が複雑に収まっていますが、交換したいのは、赤い枠線で囲った真ん中のファンボックスです。

ごちゃごちゃしすぎていて、とても交換なんてできないように見えるかもしれませんが、これでも一つ一つ手順を踏んでいけば、交換は可能です。
解体する部品の順番やダクトの切断位置を見極めて、最小限の手間で済むように方針を決定します。

最初に、ファンボックスを引き抜くのに邪魔になっている、ダクトを外します。


次に、ファンボックスと左右のダンパーボックスを緊結しているネジを外していきます。
4周にわたって、ネジどめをしているため、外しやすい箇所と外しにくい箇所があります。
ファンボックスの交換は何度も行っていますが、その度に、最も苦労している工程でもあります。
何とかすべてのネジを外すことができました。


次に水道屋さんにバトンタッチして、温水コイルの配管を一旦切断してもらいます。
温水コイルは、切断した後、新しいファンボックスに戻して再利用する場合ため、管を誤って折ったりしないように作業を注意深く進める必要があります。

通常なら、この段階で、コイルを引き出すのですが、長年の使用により、コイルとファンボックスが癒着していたため、びくともしませんでした。
やむなく、コイルを入れたまま、ファンボックスを引き出しました。


こちらが、引き抜いたファンボックスです。


このままでは、コイルを再利用することができないため、ファンボックスを分解して、コイルを取り出しました。

すべてを取り出すところまでが前半戦で、この後が、後半戦になります。

新しいファンボックスを入れ替え、左右のダンパーボックスと、ネジで緊結していきます。


外すとき以上に大変なのが、ネジ止めする作業です、手が入りにくい場所では手探りでネジ穴を探しながら、止めるので時間がかかります。

長い時間をかけて、ファンボックスが固定されたところで、先程取り出したコイルを元に戻して、一旦切断した配管に再接続します。


一旦切断したコイル配管は、ハンダロウ付けという、アセチレンバーナーを使う方法で接続します。
狭い場所で、バーナーを使うこれまた危険な作業になります。延焼しないように、注意深く作業してもらい、何とか4本の配管の再接続を終わらせていただきました。

その後、最初に外したダクトを元に戻すと、元通りになりました。


作業のために外していた配線も再度接続しなおし、動作チェック・試運転を行います。
動作チェックの段階でダンパーモーターが故障していることも判明したため、こちらも交換作業を行いました。


最後に、外した壁を元通りにしていきます。
以前は釘を使って固定していたのを、今回は、ビスで止めることで、この先、メンテナンスがしやすいように、配慮していただきました。

作業を終えてみると、壁を外した跡は全然目立ちません。木造打ち放しのフォルクスハウスの利点をあらためて感じました。

作業終了後、帰社しましたが、その後、お施主様からメールを頂戴しました。

「今回は大変お世話になりました。12時 現在 棟温62度で順調に運転しています。
コンクリートが冷えていたにも係わらず暖風が出てとても嬉しく思います。
またファンの音も静かで、交換していただき本当に良かったです。」

工事自体は困難な作業でしたが、こうしてお施主様に喜んでいただけたことで、苦労が報われた気分になりました。
また、空気集熱式ソーラーシステムの良さ、ありがたみについて再認識することができました。

今後も、ソーラーのメンテナンス工事の受注を続けていきたいと思います。

お知らせ

環境創機では、古いOMソーラーのハンドリングの修理を行っております。
製品の交換品の支給の他、出張修理も承っております。

なお、環境創機に修理を依頼する場合には、弊社の判断と責任において、修理をさせていただくことをご了承ください。
また、旧トモス株式会社ならびに環境創機株式会社が(株)OMソーラー協会並びにOM計画(株)(現OMソーラー株式会社)に販売した製品について、弊社が受注した修理の内容の情報は、OMソーラー株式会社との「製品等に関するアフターサービス協定書」に基づき、OMソーラー株式会社に提供させていただきます。

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